-遊び方- Magic the Gathering(以下 MTG)は、 カードを集めて自分だけのデッキ(カードによるチーム)を作り、それを使って対戦するアメリカ産のゲームです。 ゲームはターン制で進行し、「ライフ」と呼ばれる相手の持ち点を0にすれば勝ちです。 【デッキ】 自分のデッキを用意します。 デッキ枚数はルールによって異なり、40枚以上のルールと60枚以上のルールがあります。 前もって作っておいたデッキで対戦する「構築戦」の他に、即興でデッキを作る「リミテッド戦」ルールも存在します。 「構築戦」では、基本カード(《平地》《島》《沼》《山》《森》)以外のカードは、デッキに4枚しか入れることができません。 また、2本先取のマッチ戦を行う場合は、デッキとは別に15枚の「サイドボード」を用意することができます。 プレイヤーは、試合と試合との間にサイドボード内のカードとデッキ内のカードとを入れ替えることができます。 デッキおよびサイドボードの中身を対戦相手に見せる必要はありません。 《平地》《島》《沼》《山》《森》といった土地カードは、デッキを作る上でとても重要です。 初手の手札に2枚以上土地があるのが理想で、 デッキ内の40%のカードは土地カードにしたほうがいいと一般的に言われています。 【ゲームに必要なもの】 自分のデッキと対戦相手、対戦相手のデッキが必要です。 その他、おはじきなどの「カウンター」、一部のカードのコイントス効果に使うコイン、 自他のライフ残量を記録する筆記用具とメモ用紙などを準備したほうがいいでしょう。 また、サイコロがあるとコインやおはじきの代用になるため便利です。 【ゲームの開始】 ・先攻後攻を決めます。 ジャンケンでもいいですが、なるべくコイントスやサイコロで決めたほうがいいでしょう。 ・お互いのデッキをよく切り、「ライブラリー」(山札)とします。 普通のシャッフル方法だとよく混ざらないかもしれません。 トランプを複数の人に配るのと同じ要領でカードをいくつかの山に分け、 その後1つの束にまとめる「ディール・シャッフル」がおすすめです。 ・自分のライブラリーの一番上からカード7枚を引きます。これが手札になります。 ※ 手札の内容を見ていいのは先攻後攻を決めた後! ・「マリガン」を行うかどうかを、先攻のプレイヤーから順に決定します。 旧ルールと新ルールで異なりますので注意してください。 新ルールのマリガンについては用語集のほうで解説してあります。 【ゲームの進行】 ※ ここからは用語が多くなるので、用語集(Technicalterms.txt)のほうも同時に参照してください。 ゲームはターン制で進行します。 順番に「ターン」(手番)が回ってくるので、各プレイヤーは主に自分のターンに能動的に動き、他のプレイヤーのターンには受動的に動きます。これを勝敗がつくまで繰り返します。 各ターンは以下の“ステップ”に分かれています。 開始フェイズ  アンタップ・ステップ  アップキープ・ステップ  ドロー・ステップ 戦闘前メイン・フェイズ 戦闘フェイズ  戦闘開始ステップ  攻撃クリーチャー指定ステップ  ブロック・クリーチャー指定ステップ  戦闘ダメージ・ステップ  戦闘終了ステップ 戦闘後メイン・フェイズ 終了フェイズ  終了ステップ  クリンナップ・ステップ これらがすべて終わると次のプレイヤーのターンです。 ※自分のターン中でも相手が「インスタント」呪文や「起動型能力」を使ってくる可能性があるので、勝手にステップを進めてはいけません。  次のステップに移る際には、必ず相手にゲームを進行してもよいかどうかを確認するようにしましょう。 【アンタップ・ステップ/Untap Step】 ターンを進行しているプレイヤー(以下 アクティブ・プレイヤー)は、自分がコントロールしているすべての「パーマネント(場札)」を「アンタップ(未行動)」状態にします。 【アップキープ・ステップ/Upkeep Step】 「アップキープの開始時に/At the beginning of upkeep」能力が誘発します。 アップキープ・ステップには、インスタント呪文や起動型能力をプレイすることができます。 【ドロー・ステップ/Draw Step】 ライブラリーからカードを1枚引き、手札に加えます。 先攻プレイヤーは、最初のターンのドロー・ステップを行うことができません。(バトルロイヤル形式戦は除く。) ドロー・ステップには、インスタント呪文や起動型能力をプレイすることができます。 【戦闘前メイン・フェイズ/Precombat Main Phase】 アクティブ・プレイヤーは、あらゆる種類のカードを手札からプレイすることができます。 各カードのプレイの仕方に関しては、用語集を参照してください。 呪文カードは「コスト」を支払わないと使えないので注意しましょう。(用語集参照) 土地カードは1ターンに1枚しか戦場に出せないことも忘れてはいけません。 アクティブ・プレイヤーでないプレイヤーは、インスタント呪文や起動型能力のみプレイすることができます。 【戦闘開始ステップ/Beginning of Combat Step】 いわゆる戦闘開始時。 戦闘開始ステップには、インスタント呪文や起動型能力をプレイすることができます。 【攻撃クリーチャー指定ステップ/Declare Attackers Step】 アクティブ・プレイヤーは、自分がコントロールしているクリーチャーに相手プレイヤーを攻撃させることができます。 3人以上の対戦では、このフェイズの最初にこのターンに攻撃する相手を指定する必要があります。 攻撃宣言を行ったクリーチャーは「タップ」(行動済み)状態となります。すでにタップ状態のクリーチャーは攻撃に参加できません。 また、このターン中に自分がコントロールする場札となったクリーチャーも攻撃できません。 MTGでは、クリーチャーの攻撃は一度に行われます。1体目の攻撃が失敗したので2体目の攻撃は中止、といったことはできないので注意しましょう。 また、クリーチャーはあくまで敵陣営に攻撃を仕掛けるだけであり、特定のクリーチャーを狙って攻撃することはできません。 攻撃クリーチャー指定ステップには、インスタント呪文や起動型能力をプレイすることができます。相手の邪魔そうなクリーチャーを排除してしまいましょう。 【ブロック・クリーチャー指定ステップ/Declare Blockers Step】 攻撃を受けているプレイヤーは、自分がコントロールしているクリーチャーに攻撃を「ブロック」させることができます。 ブロックの際にクリーチャーをタップさせる必要はありません。 ただし、すでにタップ状態のクリーチャーはブロックに参加できません。 また、2体以上のクリーチャーで協力して1体の攻撃クリーチャーをブロックしても構いません。 ただし、1体のクリーチャーで2体以上の攻撃クリーチャーをブロックすることはできません。 これにより複数のクリーチャーと戦闘を行うクリーチャーが出てきた場合、そのクリーチャーをコントロールしているプレイヤーは、どの相手に優先してダメージを与えるかを、そのクリーチャーに“命令”します。優先順位は1位、2位、3位……と、最後まで決めておく必要があります。 (「トランプル」能力を持っているクリーチャーの場合は、防御プレイヤーにも戦闘ダメージを与えることができますが、優先順位は必ずクリーチャーよりも後になります。) ブロック・クリーチャー指定ステップには、インスタント呪文や起動型能力をプレイすることができます。 この段階で(呪文や能力などにより)ブロック・クリーチャーを除去しても、ブロック自体はすでに成立しているので、除去したクリーチャーにブロックされていたクリーチャーはプレイヤーに戦闘ダメージを与えることはできません。注意してください。 【戦闘ダメージ・ステップ/Combat Damage Step】 攻撃クリーチャーとブロック・クリーチャーが与える戦闘ダメージ量の確定を行います。 クリーチャーは、自身のパワーに等しい点数のダメージを、同時に相手に与えあいます。 複数のクリーチャーと戦闘を行っているクリーチャーは、前のステップで決めた“優先順位”に従って、戦闘ダメージを与えます。 自身のパワーが、“最優先”のクリーチャーのタフネスより大きければ、同時に余った戦闘ダメージを“二番目”のクリーチャーに与えることができます。それでも戦闘ダメージが余った場合、“三番目”、“四番目”……と割り振ることができます。(最優先から最後のクリーチャーまでのすべてに対して同時にダメージを与えます。) その後、前のステップで使っていた呪文や能力の「軽減」効果や「再生」効果などを適用した上で、最終的なダメージ量が確定します。 確定したダメージ量は、即座にクリーチャーに与えられます。新ルールでは、確定後に呪文や能力を使ってクリーチャーを救出することはできません。 また、場を離れたクリーチャーは戦闘ダメージを与えることができません。 戦闘ダメージを与え終わった後、インスタント呪文や起動型能力をプレイすることができます。 【戦闘終了ステップ/End of Combat Step】 いわゆる戦闘終了時。「戦闘終了時/at end of combat」能力が誘発します。 戦闘終了ステップには、インスタント呪文や起動型能力をプレイすることができます。 【戦闘後メイン・フェイズ/Postcombat Main Phase】 戦闘前メイン・フェイズとまったく同じです。 戦闘の結果に応じて新たなクリーチャーを召喚したりするにはこのフェイズを利用しましょう。 土地カードは1ターンに1枚しか戦場に出せません。 【終了ステップ/End Step】 「終了ステップの開始時に/At beginning of the end step」能力が誘発します。 ターン終了ステップには、インスタント呪文や起動型能力をプレイすることができます。 【クリンナップ・ステップ/Cleanup Step】 「ターン終了時まで/Until end of turn」の効果が終了します。 「このターン/This turn」効果が終了します。 各クリーチャーが受けているダメージが全回復します。 アクティブ・プレイヤーは、自分の手札が7枚より多い場合、7枚になるまで手札を捨てなければなりません。 このフェイズの後、次の順番の人がアクティブ・プレイヤーとなり、その人のターンが開始されます。 以上で、ターンの流れの説明は終わりです。 【勝敗条件】 ライフが0以下になったプレイヤーは、ゲームに敗北します。 ライブラリーの残り枚数が0枚になりカードを引けなくなったプレイヤーは、ゲームに敗北します。(カードを引く前に勝てば勝利となります。) その他、特殊なカードの効果によって勝敗が左右される場合もあります。 【公開情報】 原則として、プレイヤーは、場にあるカードおよび各プレイヤーの「墓地」(捨て札置き場)にあるカードの枚数やその内容をいつでも知ることができます。 これらは(将棋の持ち駒と同じように)公開情報なので、訊かれたら必ず正しい答えを言わなければなりません。 逆に、現在のライブラリーのカードや相手の手札の内容を知ることはできません。(枚数を尋ねることはできます。) これらの原則は特殊なカードの効果によって覆されることがあります。 【マジックの黄金律】 ゲーム中は、様々なカードの効果や状況が重なりあって結果を判定しにくい状況が発生することがあります。 こうした状況に備えるため、以下の4つのルールを覚えておくとゲームをスムーズに進めることができるでしょう。 これらのルールはMTGの根幹となる最も基本的なルールです。 1.カードの効果や能力がルールを破るものである場合、カードの方が優先される。 2.「する」「できる」「してもよい」効果と「しない」「できない」「されない」効果では後者が勝つ。 3.実行不可能な指示は無視する。 4.複数のプレイヤーが同じタイミングで行動を選択しなければならない場合、このターンを行っているプレイヤーが最初に選択し、その後他のプレイヤーがターンの進行順に選択を行う。 1補足:例外として、投了はカードの効果や能力によっては妨害あるいは強要されない。 2補足:「得る」「持つ」「になる」効果と「失う」効果では後から発揮されたほうが勝つ。黄金律と混同しやすいので注意。 3補足:できるかぎり指示に従った後、実行不可能な指示のみを無視する。(例えば、手札が1枚しかないときに「手札を2枚捨てる」場合、1枚のみ捨てる。) また、実行不可能なコストを支払って呪文や能力をプレイすることはできない。 4補足:選択した結果として行う行動は同時に処理する。(例えば、カードを1枚選んで公開する場合、上のルールに則って各プレイヤーが1枚ずつ選んだ後、同時にカードを公開する。) 後に行動するプレイヤーは前のプレイヤーの選択を知ることができる場合がある。 ---- 参考資料 Magic: the Gathering公式サイト URL:http://www.wizards.com/magic/ MJMJ.info URL:http://mjmj.info/ MTGwiki URL:http://mtgwiki.com/ マジック・ザ・モナリング@ウィキ URL:http://www14.atwiki.jp/monaring/ 文責:セノ◆VECeno..Ww (旧トリ ◆gRK4xan14w) [EOF]